季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

蕗味噌(ふきみそ)

昔は味噌の料理がいつも身近にあった。学校から帰ると、ばあさんが、冷や飯に味噌をつけただけのおにぎりをつくってくれたものだ。それでもうまい。
蕗味噌は、焼き味噌や練り味噌に、細かく刻んだ蕗の薹 (とう) を入れたなめ味噌。そう、蕗の薹は香りづけで、味噌をなめながらご飯を食べたり酒をのんだりする。
蕗味噌が出てもう一本追加する 代田正雄