季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

雨蛙(あまがえる)

蛙そのものを見なくなった。子どものころ、初冬に畑を耕すと赤ガエルなどがいたものである。さて、雨蛙は他と蛙と違って枝や葉にのぼる。また繁殖期でもないのに雨が降りそうになるとなく。まだ生まれたばかりの雨蛙が、しっかりと蛙の形をして葉に乗っていたりするとかわいい。
が、雨蛙には、皮膚から分泌されるものに毒があり、目に入ると炎症を起こすという。
俳句、最近は投げやりなのを好むようになった。
雨蛙めんどうくさき余生かな 永田耕衣