2020-07-23 浮き人形(うきにんぎょう) 行水はお風呂の代わりではあったが、子どもにとってみればビニールのプールみたいに、遊び場であった。そこでの玩具が浮き人形というわけ。手で沈めても浮いてくる金魚やアヒル、人形など。塩化ビニールやセルロイドで作ったものが多かった。ブリキのものもあった。何度やっても浮いてくる。それでも飽きることはなく繰り返した。 そういえば、樟脳やろうそくでブリキの舟が進むものもあった。 下の句は、行水ではなくて、夜店などを散歩していてのことだろう。夏の祭りなどが思い出される。 浮人形見てゐて妻とはぐれけり 永澤 謙