季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

夜なべ(よなべ)

夜が長くなると昼間できなかった仕事の続きを夜する。子どもの頃、夕食がすむと父と母が土間で藁をすぐり俵などを編んだ。茨城では納豆を入れるつつこという藁の束も作った。内職である。

夜を延べるので夜なべと言ったとか、夜食を食べる夜鍋からきたとかの説がある。

夜なべの句を見ると、母とか妻とセットになっている。夜なべの多くは女性労働だったようだ。

いくど目醒めても夜なべの母います 上田五千石