季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

薮入(やぶいり)

1月16日、奉公人が休みをもらって親元に帰ったり外出して遊ぶ風習のこと。この日のほかに7月16日があり7月のは後の薮入という。地方によっては他家へ嫁いだ子女が里帰りすることも薮入と呼んだ。奉公人や嫁にとっては待ち遠しい日であった。

藪入や山が大きく迎へける 野中亮介

二十日正月(はつかしょうがつ)

正月20日のこと。この日で正月行事はだいたい終わりとなる。関西では正月用の塩鰤など魚の骨を野菜と炊き合わせるので骨正月ともいわれる。地方でいろいろな言い方があるようだ。30日で正月を終了する三十日正月をやるところもある。正月行事を終了することをいう。

二十日正月女性ばかりの濃茶点てる 桑山道明

十六むさし(じゅうろくむさし)

正月の遊びとして季語にもなっているが、やったことはない。十六武蔵なのか十六六指なのか。ボードゲームのようだ。だれか復活させてくれないものだろうか。

幼きと遊ぶ十六むさしかな 高濱虚子