季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

菠薐草(ほうれんそう)

二月のほうれん草は甘い。収穫時にわざわざ冷温にさらすこともある。そうすると甘さが増すのだという。

子どもの頃は気にも留めず寒い時に食べたものだ。美味しいという思い出も特にない。他の野菜のないシーズンなので食べるとかと思っていたが、暖かくなると花が咲いたりしてしまう。

茹で汁をきつぱりと切る菠薐草 能村登四郎