季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

2020-09-06から1日間の記事一覧

秋の蚊(あきのか)

夏の蚊に比べて弱弱しいと話す人もいるが、私はむしろ血を吸うのに狡猾になったのではないか、と感じている。肌への着地が初夏の頃より格段にうまくなったように思う。 太宰治の文章に、たしか「哀れ蚊」というのが出てきた。おばあちゃんが、残り少ない命な…