季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

枇杷の花(びわのはな)

12月になった。季語にまつわる短文を毎日書いていこうと思いたった。まず枇杷の花から。

 

庭に枇杷の木があり、この数年で、もはや切り倒すこともできないほど大きくなっている。実生の枇杷なのだが。2階から眺めると、花をつけているのが見える。近くで見たこともないので、どんな花なのか実はよく知らない。
庭に枇杷を植えるな、という言い伝えがある。たぶん大きな日陰になってしまうことからだろう。枇杷の葉には殺菌効果があるのか、家内は重宝しているようである。この時期、庭でたき火をすることがある。枇杷の葉はよく燃える。
ああ、花だった。この花の花言葉は「密やかな告白」。咲いている存在をあまり知らせない、そんなところからきているのだろう。
二階にはあまり上らず枇杷咲けり/舘野たみを