季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

煤籠(すすごもり)

煤籠ないし煤逃げという。年末の煤掃きの日に、直接煤掃きに関わらない老人や子ども、病人などを別室に避けさせること。近い間柄の家に行かせている場合もあって、これは煤逃げ。

私の場合は子どもの頃、友達の家に遊びに行っていた。用を言いつけられるのを察して、早々に逃げ出すのだ。

煤払いは、単に大掃除の延長のように考えていたが、年神様に来年の五穀豊穣を祈るためのものだという。払うのだ。神事として行うから、ニュースなどでも取り上げられる。神棚のある家は雑巾で拭かないで和紙などで払う。

われもまた煤逃げといふ用ひとつ 中西和