季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

注連飾る(しめかざる)

神棚はもちろん、竈や井戸、氏神など、いろいろなところに注連飾りをしたものだ。

注連飾りは年神さまを迎える準備。注連縄の「しめ」には神様の占める場所、という意味があるとか。結界として魔除けにする意味もあるようだ。

毎年、父が注連縄を作りながら「伝えられて作ってきたが、これも俺の代でお終いだなあ」と口癖のようにいっていた。その通りになったわけだが。

遠く住む子の空部屋へ注連飾る 宮田富昭