季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

白魚(しらうお)

紛らわしいが、本来は素魚(しろうお)、白魚と違うようだ。からだが透明で、光が素通りするから素魚。この時期に産卵のために川に上ってくる。それを食す。
代表的な食べ方は踊り食い。酢醤油をかけて、跳ねるのにまかせ口に入れ、のどごしを味わう。
小料理屋とか料亭で食べたが、美味しいという感じはない。「そうか、踊り食いの季節になったのか」と、季節を味わうような気持ち。
白魚を呑んで煙のやうに寝る 柴田朱美