季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

蛤(はまぐり)

蛤の殻のかみ合わせは対のもの以外は合わないので、夫婦和合の象徴。慶事の食材といわれる。3月3日のひな祭りにも使われる。貝殻の内側に絵を描いて、貝合わせのゲームも行われる。
子どもの頃、初めて蛤を採りに行ったとき、波の引くときに足元の砂が流れていって、そこで石のようなものが踵にあたる。それが蛤。遠浅の海岸で、そうやって蛤を採る。
尻ふりて蛤ふむや南風 凉菟