季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

釈迦の鼻糞(しゃかのはなくそ)

釈迦入滅の日といわれる旧暦2月15日は新暦の3月15日ごろ。涅槃会が各寺で執り行われる。涅槃変ともいわれる。釈迦が変相したとの意味。
ところで、釈迦の鼻糞という季語がある。ひどい季語だが、どういうことなのだろう。正月の餅花をとっておいて、この日にそれを煎って供物にした。せいぜい1センチ角の餅だが、煎れば大きさも増し、色も黒くなる。よくいったものだと思う。なおこの釈迦の鼻糞、お下がりを食べるのは子どもたちの楽しみだった。

転がして釈迦のハナクソ笑みこぼれ