季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

青梅(あおうめ)

熟す前の青い実のこと。昨日、散歩していたら桑の木があった。小さな実をつけている。いろいろな木の葉の間に目を凝らす。この季節、実のなる木もまだ小さな実で目立たない。
梨畑を覗くと、やはり実をつけていた。この後しばらくすると、ピンポン玉くらいの大きさになる。農家の人は余分についている実を落としていく。商品価値のある立派な実を育てるための作業である。
常々思っているのは「もったいないなあ」ということ。以前に調べてみたことがあるが、特殊な栄養分がこの実にはある。捨ててしまうのではなくて、きちんと利用できないものか、と今でも思っている。
青梅や空腹感の心地よく 深澤厚子