季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

更衣(ころもがえ)

外国にも衣替えはあるのだろうか、とふと考える。というのも、一斉に夏服に着替えるという、集団主義が少し気になるからだ。学校の制服など、6月1日からと決まっていて、子どもの頃、厳格に着替えたものだ。
また、考えようによっては、季節の変化を楽しもうという表れとも思える。季語では夏服への衣替えをいう。確かに「さあこれから夏だぞ」という気持ちは衣替えに似合っている。
憂き世ともたのしき世とも衣更 日野草城