季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

松葉牡丹(まつばぼたん)

実家の、花壇というより花壇からはみ出て、松葉牡丹が咲いていた。強い日差しにもめげず、元気に。毎年、こぼれた種から発芽し、誰の世話にもならず花をつける。その松葉牡丹を最近見なくなった。たしかにおしゃれな花ではないが、色も鮮やかで、元気をくれる花だった。

松葉牡丹咲かす家などとんと失せ 高澤良一