季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

夏蜜柑(なつみかん)

近年は手にしなくなったが、子どもの頃はよく食べた。みごとに酸っぱくって、身震いしたもの。口がへの字に曲がったり。

お茶の時間には、房ごと食べるのではなくて、房をむいたものに砂糖をつけて食べたものである。砂糖と言えばトマトも皮をむいて砂糖をつけた。改まっての時間だったようである。

ころびたる児に遠ころげ夏蜜柑 皆吉爽雨