季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

風鈴(ふうりん)

材料はガラスであったり南部鉄であったり。その風鈴を聞かなくなった。我が家にもいくつかあるが、吊るすことはしなくなった。隣近所が近くなり、しかも気心が知れていないから、クレームを恐れる気持ちもある。

本来は自然の風を楽しむ、心の余裕から作られたものだろうが。

あるいは、古代の人々にとって音とは何だったのだろうか、と考えてみる。そのほとんどは神と関係があったのだろう。古代の楽器もそうだった。

気にかかる竹風鈴の竹の舌 後藤比奈夫