季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

朝顔(あさがお)

6月に蒔いたアサガオが見ごろである。それにしても、つる草というのは横着なものだな、と眺めている。幹をたてて、ということなら時間もエネルギーも使うだろうが、どこかに巻き付いて、花をつける。江戸時代には町人も武士もこぞってアサガオの品種改造に取り組んだ。珍しい品種は高く取引されたというから、単に趣味というだけではなかったのだろう。

近くの博物館で江戸時代のアサガオ展をやっていると聞いて、行ってみたいと思いながら、月日がたっていく。

朝顔に垣根さへなき住居かな 太祇