季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

猿酒(さるざけ・ましらざけ)

猿が作ったといわれる酒。昨日の「蚯蚓鳴く」と同じく想像上の季語である。

猿が木の洞や岩のくぼみなどに溜め込んだ果実などが自然に発酵して酒になったものと言われている。 ましら酒とも呼ばれ、猟師や木こりなどが探し求めて飲んだ。想像の話が大きくなって、ほら話になっていく。

鼻に落ちしは猿酒の雫かな 吉田愛子