季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

桔梗(ききょう・きちこう)

凛とした風情がある。紫か白。子どもの頃、花壇で見たが、山のなかで見た記憶もある。ということは、雑草だったのだろうか。検索してみたら、いまや絶滅危惧種だという。

桔梗の蕾が咲くときに、ぽんと音がするという句があったが勘違いではないだろうか。ただ、蕾が膨らんで間もなく咲くという時に、無理に開けて咲かせたことはある。そんな思いにさせる蕾である。

明智光秀の家紋ということから、裏切りの花ともいわれているとか。

桔梗咲く手裏剣の青さに耐えよ 澁谷道