季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

熱燗(あつかん)

熱燗の恋しい季節になった。熱燗で呑むには吟醸や純米などよりこしのしっかりした清酒の方がいい。冷で呑むにしても、こしの強い清酒が好きだ。

すぐ酔いが回ってしまうので家呑みはしない方だが、もししたとして、妻はどんな思いでそれを見ているのだろう。機嫌よく呑んでいたとしても、暮らしを維持するために夢をあきらめることがあったやも知れぬ。

熱燗の夫にも捨てし夢あらん 西村和子