季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

セーター(せーたー)

昔の衣類はボタンがとれたり糸がほつれたりしたものだ。とくに子どもは相撲をとったり木に登ったり、衣類の破れには頓着しなかった。滑り台ではお尻が擦り切れた。

お年頃の女性の衣類でも同じだったろう。乱暴に衣類を扱わなくても穴があく。ちょうどブローチをつけるあたりならば隠せる。

セーターの穴ブローチに隠れたり 天野早桃