季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

竹馬(たけうま)

正月は遊びの時間でもあった。コマや凧揚げ、カルタやすごろく、そして竹馬も。

子どもの頃、正月でもないのに兄弟で花札などをやっていると、野良から帰った親に「正月でもないのに」と叱られたものである。

前にも書いたが、叔父が竹職人で竹籠などを作っていたので、竹馬を作ってくれたりもした。背丈より高い竹馬に乗って隣の家まで散歩した。得意だったのだろう。短い竹で高くすると転んだ時など顎に竹が刺さる可能性があるので、それは親から酸っぱくなるほどいわれた。

たのまれて竹馬の子のポストまで 黒田杏子