季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

帰り花(かえりばな)

今年は暖冬だろう。しかし暖冬でなくても、この季節に、穏やかな、暖かい日がある。日だまりになる場所に植えてある木が、春とは違った咲きぶりで花をつける木がある。狂い咲きとか二度咲きとも言う。
季語は季節の言葉だが、人生の季語というのがあってもいい。この季語など、人生の季語として味わっていいのかも知れない。そう、帰り花は華やかではない。ひっそりと、小ぶりに花をつける。
川ありて岸あり岸の返り花 橋閒石微光