季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

朴落葉(ほうおちば)

朴の葉は大きい。落ちていると、つい拾ってみたくなる大きさだ。昔、古びた旅館に泊まった時、朴葉に味噌と野菜をのせて火にかけたものが出てきた。鍋や皿の代わりにもなる。
朴の落葉は殺菌作用があるということだから、使いかたとしてはちょうどいい。火にかけても燃えにくい。また下駄の歯にも使った。だから子どもの頃によく言っていたホウバは朴葉なのか朴歯なのだったか、よく分からない。
地に触れてはじめて音す朴落葉 栗生純夫