季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

桜貝(さくらがい)

とくに桜貝という貝はなくて、小さな二枚貝の総称なのだという。イメージは美しい女性の爪、か。二枚貝とはいえ、海岸の砂に交じって見つけるのはいつも片割れだけ。美しさとともに、その片割れだけというのがさびしい。
桜貝おけば机上に風生まれ 今瀬剛一