季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

柿若葉(かきわかば)

このところ新緑の話題ばかりで恐縮だが、季語に柿若葉がある。新緑のなかでもひときわ美しい。萌黄色というのだろうか。色の表現に、自分のボキャブラリーの足りなさを嘆きたくなる。
自分の考え方の癖でもあるのだが、その時のそのものよりも、別なものに考えがいってしまう。秋の柿の葉も美しいな、とか。これはもう、病なのではないか、とさえ思ってしまう。
庭に柿を植えたいと思いながら、なかなか実行に移せないでいる。もう、すでに植える場所がないからだが、柿の春夏秋冬を楽しみたい。
柿若葉妙齢とこそ申さばや 石塚友二