季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

木の葉髪(このはがみ)

晩秋から初冬にかけて髪の毛がよく抜ける。この時期の枯れ葉にたとえて木の葉髪という。

もちろん季節だけのことではない。人生の季節とも関係している。そういう意味では、人生の秋を感じる季節でもあるのかも知れない。

産月の石鹸につく木の葉髪 鷹羽狩行

石鹸に髪がこびりつくこともあったなあ、と思いだす。近年は頭を洗うのに石鹸を使うことはないから、かえって懐かしい。

木の葉髪二合に満たぬ米を磨ぐ 猿山木魂