季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

獅子舞(ししまい)

子どもの頃、リヤカーにいろいろなもの(楽器など)を積んで獅子舞の一団がやってきたものだ。正月ではなく暮れにきたこともあったと思う。庭先でひとしきり獅子舞をして、人の頭を噛む。ちいさい頃、それがほんとうに怖かった。幸い私は次男坊なので、強制されることはなかったが、兄はやらされていた。泣きもしなかったが、私だったら泣くだろうし夢にも見たかも知れない。そのくせ、何となく心浮き立ち、近所を廻るのについて行ったりもした。

この獅子舞、起源がよく分からないらしい。中国にも風習があるし、獅子はライオンのことで、インドから来たものらしい。日本には室町時代に伝わっている。

頭を噛むのは厄除けのほか無病息災、学業向上などご利益があるとされてきた。

獅子舞にぞろぞろついて村の子等 竹田 佳女