季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

冬銀河(ふゆぎんが)

冬は夜空を見る機会が多い。早く日暮れを迎えるからかも知れないし、空気が澄んでいるからかも知れない。このところ宵の明星が明るい。目の弱った私には、立ち止まっている飛行機に見える。
天狼という季語がある。シリウスのことで、惑星を除けば一番明るい星だ。だから、天の狼の目のようだ、ということらしい。
頬杖の何を見てゐる冬銀河 加藤秋邨