季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

梨の花(なしのはな)

梨の花が咲いていた。春を待ち望んでいたのにいまや春も盛り。私は市川と松戸の境あたりに住んでいるが、ここは20世紀梨の原産地になったところ。以前、鳥取に行ったとき、20世紀梨博物館があって驚いた。しかし、いまや20世紀梨にも品種が多くあるようだ。
山梨をはじめ梨のつく地名が多い。江戸川を越えた東京がわに亀有というところがあるが、昔は亀梨といったようだ。なしはかわいそうだからと変えた。市川にも「ありの実コース」というアスレチックがある。
下の句、との曇りは久しぶりに聞いた。一面に曇った様子のこと。
梨咲くと葛飾の野はとの曇り/水原秋櫻子