季語 日めくりエッセイ

木ノ内博道 俳句の季語に触発された日々の想い

秋の夕焼(あきのゆうやけ)

夕焼けは夏の季語。しかし、夏の夕焼けにはない味わいが秋の夕焼けにはある。夏の夕焼けに比べて、たちまちのうちに暮れていく。その暮れていく様を味わう心の余裕と余裕がもたらす過剰さ。過剰さはあふれて、寂しさがやってくる。

造成地にビル建つまでの秋夕焼 寺岡捷子